プログラム

チュートリアルセッション

人工知能の技術を囲碁や将棋と言ったゲームに実装して,人間を負かせるようにまでなってきたのは記憶に新しいところです。そこで今年はこの一分野である機械学習についてチュートリアルセッションを開催することにしました。近年注目を集めている分野ですので,多くの参加者にご興味を持っていただけると思います。奮ってご参加ください。

日 時:2016年9月4日(日) 13:00~16:00(休憩時間を含む)
会 場:石川県教育会館 3階ホール
受付開始:12:30(受付場所:石川県教育会館 3階ロビー)
テーマ:統計・計算理論で広がる機械学習
講演者:鈴木大慈(東京工業大学)

概 要:
 機械学習は,データ科学の一分野として現在様々な場面で応用されている。実用的な機械学習手法を構築するには,統計理論に加え効率的な計算手法の開発も重要である。本講演では,機械学習の近年注目されているいくつかのトピックについて,その基本的事項から統計理論および計算理論について解説する。具体的には「高次元データの学習」「確率的最適化」「深層学習」を扱う。高次元データの学習については,スパース推定に加え,低ランク行列や低ランクテンソルを学習する方法を取り上げる。これらは無駄な情報を切り落とすことで効率的学習を可能にする方法である。確率的最適化は大量のデータを用いて学習をするための効率的計算手法である。深層学習は画像認識などにおいて高い汎化性能を示しており,産業応用が急速に進んでいる方法である。講演ではこれら各種手法の基本的事項から最近の話題および,今後の課題について解説する。

※事前参加申込は,こちらから手続きができます(8月15日(月)17:00まで)。
※当日参加も受け付けますが,参加費を期日までに納めていただく場合,大幅な割引が受けられます(参加費についてはこちらをご覧ください)。

市民講演会

阪神・淡路大震災や東日本大震災の例を挙げるまでもなく日本列島は地震に繰り返し襲われており,また4月は熊本・大分で大きな地震があり,現在も多くの方が被災生活を送っておられます。そこで今回の市民講演会では地震研究に対して統計科学がどのように寄与しているかについてご紹介いただくことにしました。奮ってご参加ください。

日 時:2016年9月4日(日)16:30~18:00
会 場:石川県教育会館 3階ホール
受付開始:16:00(受付場所:石川県教育会館 3階ロビー)
テーマ:地震研究に貢献する統計科学
講演者:長尾大道(東京大学)

概 要:
 東京大学地震研究所および東京大学大学院情報理工学系研究科 数理情報学専攻の教員として,また統計数理研究所の客員教員としても活躍する長尾氏は,大規模数値シミュレーションと大容量観測データをベイズ統計学の枠組みで統融合するための計算技術であり,現代の気象予報では欠かせないものとなっている「データ同化」を,地震研究に普及させるための研究活動を行っています。本講演では,東京大学地震研究所で実施されている地震研究,特に大容量地震観測データを利活用するための最先端の地震データ同化研究について紹介し,過去から現在に至る地震研究において,統計科学がいかに重要な役割を果たしているかについて述べていただく予定です。

※事前参加申込は,こちらから手続きができます(8月15日(月)17:00まで)。
※参加費は無料です。